2025年03月23日(日) 青春MSX

変身ドリンク。のび太の変身だが、本物よりグレードアップしてねぇか？


原作。



わしが10代の頃の会話。
「なぁ、こんぴゅーたあのデータってカセットテープに記録できるんだってさ」
「へー」
7年後にmsx2+を入手してからPC人生がはじまるんだがな。
思えば遠くへ来たもんだ。

わしが上京したての頃。
秋葉原駅近辺が小さい店がひしめき合ってカオスだった頃ね。
漁師がサカナを紐で括って吊るすみたいに、msxが吊るされていた。

「……欲しい」

そんなモノを見ながらわしはそう思っていた。
ビンボウだったのでmsxすら手が出せなかったのよ。

就職したデザイン事務所では、3000エンでこんぴゅうたあ買ったぞ！と草加のババァがmsx1を持ってきた。
それを見た小学館の編集者。
「SMXだ！」
そりゃあんたの性癖。

わしが、入力デバイスやソフトウェアの事を言うと草加のババァは怒り出す。
「こういうのはねぇ、ちゃんとしてるんだよッ！！」
無知蒙昧。
やがてSMXは使い道もわからず忘れ去られた。

その後デザイン屋からゲーム屋IGSに転職し、ついに買ったmsx2+。

ファミコンやPCエンジンの開発機器を既にいじっていたので、わしはこんぴゅーたあなら家庭で何でもできる！と息巻いていた。

まずアナログTV出力とRGBモニターの格差を思い知り、8ビット機と16ビット機の違いを思い知り、ライセンス結んだゲーム機と違って開発ツールなんてない事を思い知り、ベーシックすら理解できない己の知力を思い知った。

うん、よい授業料だったな。
草加のババァよりちょっとマシ程度だった。

しかしアスキーのツクールシリーズに飛びつき、とりあえず画像を作成してゲームに反映させる楽しみを知る事ができた。
ありがとうアスキー。
そして日本テレネッツに転職し、初ボーナスでX68000を買うのであった。
その後しょうこりもなく買ったFM-TOWNSで、ようやっと自作ドット画像をアニメさせTV出力までできるようになった。
TOWNSってMAC並にオプション機能充実してたのですよ。

Windowsの登場で全部ひっくり返されたけどな。
さんざん苦労してたどり着いた過程が一瞬で消えやがって……。

今でも小学生がタブレットいじってるの見ると目頭が熱くなってきやがる。