2019年01月29日(火) ダディ・クール

分解写真でも全部パンツァーショット。



さーて今回の週刊映画は？

ファイティング・ダディ 怒りの除雪車。


ノルウェー映画。
これがまた邦題が内容と違うというタイトル詐欺です。
除雪車でギャングと戦うアホ映画だと思ってたら、真面目なブラックユーモア映画であった。

背景はほぼ雪。
たまに建物。
除雪車は普通に仕事してるだけ。

市民栄誉賞を受賞した日に息子をギャングに殺された初老の男、ニルス・ディックマン。
彼は復讐を誓い、名前が判明したギャングを1人ずつ始末して行くのだ。

ディックマンの得意技はパンチ力。
とにかくギャングを殴る殴る。
銃を見せられても殴る殴る。


クズはちゃんと後始末。荒巻ジャケにして放流。


ギャングのボスは仲間が次々といなくなる事態を別組織の仕業だと勘違い。
無実の男を血祭りに上げる。
しかしそれは、よりによって別組織のボスの息子。
事態はギャング対ギャングという泥沼の事態に。
劇中、だんだん影が薄くなるディックマン。

ディックとはチンコのスラング。
劇中でも性器男と揶揄される。

ノルウェーでは最高刑が禁固21年。
どんな凶悪犯罪者も21年で出てきてしまう。

それに対する皮肉か、映画では一般市民のディックマンが躊躇なくギャングをぶっ殺す。
そして移民、福祉、同性愛をブラックユーモアとしてブチこんで来る。
おっさん同士のチュウもありますが、なんと最後への伏線だった。

死者が出るたびに画面が暗転して名前と宗派が表示される。


銃撃戦の犠牲者も全員表示。


これは……何の宗派だろう？


隠れた名作と言われるだけあって良くできた映画でした。
が、ブラックユーモアに耐えられる人限定。
最初は笑って見てたが、だんだん笑えなくなって来た。

視聴後は非常に暗澹とした気分になりましたわ。