2024年06月22日(土) こちらIGS商品開発部

学校の怪談。パンツァー6。



昔話の時間です。

わしが初めて努めたゲーム会社IGS。
今あるIGSとは別会社ね。

そこの商品開発部という部署に来たわし。
と言っても五反田のマンションの一室ですがな。
1Fが中華屋で排骨飯がウマかったのはいいとして。


そこでは既にファミコンの開発が進んでいた。
シャンカラ-陰謀の惑星-というシミュレーション。
なんと部員にプログラマはおらず、個人の外注会社に頼んでいた。
グラフィックデータだけ作って外に渡す形式。

サンプルできたよー→ダメダメじゃん→直したよー→いや直ってないんだけど
かように開発は遅々として進まず。

サンプルと言っても、真っ黒画面で音鳴らしただけ。
聞くところによると、ファミコンはまともな音楽ツールは存在せず、プログラマが音鳴らしてみてドレミファを判断するところから始めるらしい。
大手なら自社製ツールはあるだろうけど、新規参入メーカにはそんなもんない。

結局外注プログラマはタイトル曲を鳴らしただけで終わった。
シャンカラは凍結。
記念テープ配ったのに。

別タイトルを開発する事になる。

今のゲーム開発みたいに億単位の赤字ではなかった。
数100マンくらい。
おかげでペナルティもなく別ゲーム開発となったが、本社から監視役の部長が派遣された。
コイツがクソでな。

結局シャンカラはわしが辞めた後の3年後に完成して発売されている。
たぶん外注丸投げだろうけど、いい判断です。

上のとまるで雰囲気違うじゃろう。

IGSはファミコン、Jリーグファイティングサッカーを発売した後ゲーム事業撤退。
ファミコンで始まり、最後もファミコンで閉めるとはな。
その後、倒産している。
気象衛星のプログラム作ってたトコなんだが、逝く時は逝くのだな。

こんなの聞いてたら思い出したのです。